
公開日:2020年7月30日
最終更新日:2026年5月13日(Wi‑Fi規格の内容を更新)
そもそも無線LANとは何か
LANとは「Local Area Network」の略で、オフィスや自宅など限られたエリア(場所)で利用するネットワークのことです。LANは多くの主にPC同士やプリンターなどの周辺機器を接続するために使われています。
無線LANは有線ケーブルでつないでいたものを無線でつなぐようにしたもので、ノートPCやスマートフォンなどモバイル機器の普及が進むのに伴って、普及が拡大しました。
Wi-Fiと無線LANの違い
「Wi-Fi」とは無線LAN規格の一つで、無線LANの普及促進を行う業界団体であるWi-Fi Allianceから認証を受けた機器のことです。
こんなマークを見たことはありませんか?
現在は無線LAN全般を指してWi-Fiということが多く、「無線LAN」=「Wi-Fi」といっても差し支えありません。
Wi-Fiの規格について
そんな Wi‑Fi にはいくつかの規格があり、それぞれ「つながりやすさ」や「速さ」、「同時に何台つないでも快適か」といった特徴が異なります。
Wi‑Fi は電波を使って通信を行うため、世界共通のルール(標準規格)が IEEE(米国電気電子学会)で決められています。Wi‑Fi に関する規格は「IEEE 802.11」という名前で、「11」の後ろに「a」「ac」「ax」「be」といった記号や数字が付きます。
現在、家庭やオフィスで主に使われているのは Wi‑Fi 5(11ac)と Wi‑Fi 6(11ax)、そしてその拡張版の Wi‑Fi 6E です。最新の規格は Wi‑Fi 7(11be)で、2.4GHz/5GHz/6GHz の 3 つの周波数帯を使い、最大 46Gbps の理論速度に対応するなど、さらに高速で混雑に強い通信が可能になっています。
「どの規格を選ぶべきか」は、ルーターだけでなく、スマホやPCなど接続する機器がどこまで対応しているかによっても変わってきます。最新の Wi‑Fi 7 がベストとは限らないため、用途や予算に合わせて選ぶことが重要です。
| ナンバリング 規格 |
規格名 | 周波数帯 | 最大速度 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| − | IEEE802.11 | 2Mbps | 初期の無線LAN規格。現在はほぼ利用されていません。 | |
| − | IEEE802.11b | 2.4GHz帯 | 11Mbps | 古い規格で、低速。対応機器は減少しています。 |
| − | IEEE802.11a | 5GHz帯 | 54Mbps | 5GHz帯を利用した初期の高速規格。 現在はほぼ置き換え済みです。 |
| − | IEEE802.11g | 2.4GHz帯 | 54Mbps | このあたりからWi-Fiが普及し始めました。 11n/11ac登場までは主流。 |
| Wi-Fi 4 | IEEE802.11n | 2.4GHz帯 5GHz帯 |
600Mbps | 2.4GHz帯と5GHz帯の両方に対応した規格。 現在も古い機器で利用されています。 |
| Wi-Fi 5 | IEEE802.11ac | 5GHz帯 | 6.9Gbps | 一世代前の主力規格。 いまも多くの家庭用ルーターで使われています。 |
| Wi-Fi 6 | IEEE802.11ax | 2.4GHz帯 5GHz帯 |
9.6Gbps | 多数端末の同時接続に強く、 社内・家庭の標準的な規格として普及中。 |
| Wi-Fi 6E | IEEE802.11ax | 2.4GHz帯 5GHz帯 6GHz帯 |
9.6Gbps | Wi‑Fi 6を拡張し、6GHz帯にも対応。 混雑の少ない帯域で安定通信が可能。 |
| Wi-Fi 7 | IEEE802.11be | 2.4GHz帯 5GHz帯 6GHz帯 |
9.6Gbps | 最新規格。 320MHzチャネルや4096‑QAM、 マルチリンク通信により超高速・低遅延を実現。 |
※最大速度は理論値であり、市販ルーターや実際の利用環境で出る速度はこれより低くなります。
Wi-Fiで利用されている周波数帯の違い
Wi‑Fi で利用される周波数帯は、これまで 2.4GHz 帯と 5GHz 帯が中心でしたが、最近では 6GHz 帯も使えるようになりました(Wi‑Fi 6E/Wi‑Fi 7)。
5GHz 帯は 2.4GHz 帯に比べて通信速度が速く、他の機器と周波数が重なりにくいので、電波が混雑しにくいというメリットがあります。一方で、電波の直進性が高く壁や天井などの障害物に弱く、部屋をまたぐと電波が届きにくくなることがあります。
2.4GHz 帯は障害物をある程度回り込んで届くため、通信エリアが広いのが特徴ですが、電子レンジなどと周波数が近く、周囲の環境によっては干渉しやすいというデメリットがあります。
6GHz 帯は、現状利用している機器が少ないため混雑が少なく、高速かつ安定した通信が期待できる新しい帯域です。ただし、5GHz 帯以上に障害物に弱く、利用には Wi‑Fi 6E/7 対応のルーターと端末が必要です。
現在販売されている多くの無線LANルーターは、2.4GHz 帯と 5GHz 帯(製品によっては 6GHz 帯)を同時に利用できます。それぞれのメリット・デメリットを理解し、接続先の SSID を使い分けるのが賢い使い方です。
無線LANルーターと無線LANアクセスポイントの違い
Wi-Fiルーターはルーター機能(モード)とアクセスポイント機能(モード)があります。
ルーターというのは異なるネットワークをつなげるために使うネットワーク機器のことで、一般にはLAN(ローカルエリアネットワーク)とインターネットを接続するために利用します。
アクセスポイントは、その名のとおりアクセスポイントとしての機能だけを持つ機器です。つまり、LANの構築はできるものの、それだけではインターネットと接続することはできません。
無線LANルーターは文字通り、無線LANのアクセスポイントを有するルーターのことで、市販されている家庭用のアクセスポイントはルーター機能を備えた無線LANルーターがほとんどです。
