
公開日:2020年8月14日
最終更新日:2026年5月15日
前回の記事では、Wi-Fiルーターの買い替えのタイミングと押さえておくべき4つのポイントについて紹介しました。
今回の記事では応用編としてWi-Fiルーターに搭載されているその他の機能についてご紹介します。
通信の高速化や安定性に寄与する機能
通信の高速化や安定性に寄与している機能として主に以下のものがあります。カタログやパッケージを見る際の参考にしてください。
MU-MIMO
MIMOとはMultiple Input Multiple Outputの略語で、複数のアンテナを使用してデータを同時に送ることにより、無線LAN通信を高速化させる技術です。通常の通信では、送信側・受信側に1本ずつのアンテナを使用しますが、それぞれの本数を増やすことで、電波の安定化を図ります。
MU-MIMOはMulti User MIMOの略でIEEE 802.11acから新たに取り入れられたさらなる高速化のための技術ですが、MU-MIMOに対応している端末が必要です。また、現在主流となっているWi‑Fi 6やWi‑Fi 6E、最新のWi‑Fi 7でもMU-MIMOが利用されており、多数の端末を同時に接続する際の安定性向上に役立っています。
ビームフォーミング
ビームフォーミングもMIMO同様に通信速度の高速化と安定化のための技術です。スマホなどの端末の位置や距離を判別し、各端末で最適に電波を届けるように調整する機能です。現在販売されている多くのWi‑Fi ルーターでは、中位モデル以上であれば標準的に搭載されている機能になってきています。
IPv6(IPoE)対応
インターネットの普及により、IPv4と呼ばれている従来のインターネット規格によるIPv4アドレスの枯渇(不足)が数年前から問題となっています。IPv6とは、IPv4に代わる次世代インターネット規格として開発されてきた新しいIPアドレスの体系です。
現在は、このIPv6を利用した「IPv6(IPoE)接続サービス」が各社から提供されており、従来のPPPoE方式と比べて混雑ポイントを避けられるため、通信の安定性や体感速度の改善が期待できます。
IPv6(IPoE)は、特に利用者が増える夜間でも従来のIPv4接続に比べて速度が落ちにくい点が大きなメリットです。
したがって、IPv6(IPoE)に対応した無線LANルーターを使うことは、通信速度や安定性の向上が見込まれます。ただし、インターネット接続用ルーター(あるいは光回線モデム)やご契約中のインターネット回線サービス側もIPv6(IPoE)に対応している必要があります。
有線LANの速度
無線LANルーターにもLANケーブルをつなげる有線端子がついており、インターネット接続用ルーター(あるいは光回線モデム)と有線LANでつなげてインターネットを利用できるようになります。 例えば、1Gbpsの高速の光回線を契約したとしても、Wi-Fiルーターの有線端子やLANケーブルがその速度に対応していなければ意味がありません。有線LANを使う予定のある方は、Wi-Fiルーター購入前にスペックを必ず確認するようにしましょう。
最近では、2.5Gbps対応や10Gbps対応の有線LANポートを搭載したWi‑Fiルーターも登場しており、超高速インターネット回線やNASなどの高速なLAN内機器を活用したい場合には、こうしたマルチギガ対応の有線ポートを備えた機種を選ぶのも選択肢の一つです。
その他の機能
ゲストSSID
ゲストSSIDとは、名前の通りゲスト(お客様)にWi-Fiを使わせるために使うSSIDです。接続時間を設定したり、セキュリティの観点から接続可能なLANを分けて社内LANのリソースにアクセスできなくしたりすることができます。
カフェや医院、店舗などで提供されているフリーWi‑Fiでも、ゲスト用SSIDが利用されているケースが一般的です。
USBポート
無線LANルーターにUSBポートがついている機器もあります。このUSBポートにHDDなどの記憶媒体を接続すれば、NAS(Network Attached Storage)つまりネットワーク上の共有の記憶媒体として利用することができて便利です。
大量のデータを扱う場合や信頼性を重視する場合は、専用のNAS製品を導入する方法もありますが、家庭内での簡易的な共有であればルーターのUSBポートを活用するだけでも十分なケースが多いです。
ペアレンタルコントロール機能
自宅でインターネットを使う場合、お子様のインターネットの使い過ぎや有害コンテンツのアクセスが気になると思います。
無線LANルーターには、接続端末毎に時間帯による接続制限機能を設定してネットの使い過ぎを防ぐことができる機能や、Webのフィルタリングで有害コンテンツをブロックすることができる機能が利用できる機器もあります。
最近では、スマートフォン用の専用アプリから簡単に設定・変更できる機種も増えており、学習時間と娯楽の時間で接続ルールを分ける、といった使い方もしやすくなっています。
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今回は無線LANルーター選びの応用編として、いくつかの機能を紹介しました。
メーカーや機種によって使える機能や使えない機能がありますが、無線LANルーターを選ぶ際の参考にしてください。
無線LAN通信のエリアを拡大するための技術として、メッシュWi-Fiというものがあります。
次回はメッシュWi-Fiについての説明と中継器との違いについて解説します。
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